Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週(27~1日)のJリート(REIT)、2週にわたる反転上昇の後、一服。どうなる?残り1月のリート相場。

今週29年11月27日から12月1日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1670.68となりました。前週末終値が1682.92でしたから、10ポイント超の下落となりました。先週の大幅上昇を経て、週明けの戻り売り以降、同水準での推移となっています。

今週の最安値は、木曜場中の1659.82、最高値は、週初場中の1685.95でした。週半ばの水曜日には、いったん1681.34まで戻すこともありましたが、終値ベースでは、水木金とほぼヨコヨコでした。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 27日(月)米10月新築住宅販売件数、11月期決算銘柄 権利付最終取引日、28日(火)不動研住宅価格指数、米9月ケース・シラー米住宅価格指数、30日(木)10月末時点 都心主要5区賃貸マンション坪単価推移

米新築一戸建て住宅販売、10月6.2%増 10年ぶり高水準日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2396731028112017000000/

 米商務省が27日発表した10月の新築一戸建て住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は68万5000戸で、前月の改定値から6.2%増えた。3カ月連続の増加で、2007年10月以来10年ぶりの高水準となった。ダウ・ジョーンズがまとめた市場予測(62万4000戸程度)を大きく上回った。前年同月比では18.7%増えた。(291127 日本経済新聞

「不動研住宅価格指数」9月値の公表について(日本不動産研究所) http://www.reinet.or.jp/wp-content/uploads/2017/11/43f579b58c8ad6d97ab648e8b8816266.pdf

 不動研住宅価格指数のうち首都圏総合は89.16ポイント(前月比0.76%)でした。地域別では、東京が 96.64ポイント(前月比0.33%)、神奈川84.45ポイント(前月比-0.13%)で3ヶ月連続下落、千葉73.04ポイン ト(前月比3.75%)、埼玉74.46ポイント(前月比3.29%)で2ヶ月連続上昇しました。(291127 日本不動産研究所)

9月の米住宅価格指数、5.1%上昇 前年同月比日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASGN29H38_Q6A131C1000000/

 S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが29日発表した9月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)は前年同月比5.1%上昇した。上昇率は市場予想(5.2%)とおおむね一致した。シアトルやポートランドなどで住宅価格の上昇が目立った。(291130 日本経済新聞

10月末時点 都心主要5区賃貸マンション坪単価推移(リーシング・マネジメント・コンサルティング株式会社) https://lmc-c.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/lmc_release_20171130.pdf

 各区平均募集坪単価の前月比は、港区にて+426円の上昇で17,591円、中央区にて4か月連続の上昇となる+117円で14,980円となり、それぞれ集計開始以来の最高値となりました。(291130 リーシング・マネジメント・コンサルティング株式会社)

s32_f_event_33_1nbg長期金利 債券15時 長期金利が低下、0.030% 時間外の米金利低下が波及日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_R01C17A2000000/

1日午後の債券市場で長期金利が低下した。指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.005%低い(価格は高い)0.030%で推移している。米税制改革法案の上院採決延期の報道をきっかけに米長期金利時間外取引で低下し、国内債に波及した。(291201 日本経済新聞

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りはわずかに上昇しておりますが、東証リート指数の下落により分配金利回りも上昇しましたので、スプレッドは拡大しています。

2017年12月1日時点 リート予想分配金利回り  4.19%→4.10%→4.14% 国債10年物最長期利回り  0.035%→0.025%→0.030% スプレッド        4.155%→4.075%→4.11% 米国債10年        2.34%→2.34%→2.36% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1610.76(3.0%)→1640.35(1.8%)→1627.68(△0.7%) 商業物流 2082.60(2.5%)→2120.61(1.8%)→2107.32(△0.6%) 住宅   2414.03(2.8%)→2480.43(2.7%)→2459.49(△0.8%) 全体   1650.45(2.8%)→1682.92(1.9%)→1670.68(△0.7%) 不動産株 1448.99(△5.1%)→1442.53(△0.4%)→1456.60(0.9%) 日経平均 22396.80(△1.2%)→22550.85(0.6%)→22819.03(1.1%)

東証リート指数は、先々週までの5%近くの反発もあり、反落となっています。

種別指数では、すべての指数で下落となっていますが、直近5%超の上昇となっていた住宅系指数については、下げ幅が若干大きくなっています。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

28日 自己投資口消却に係る事項の決定のお知らせ(いちごホテルリート投資法人https://www.ichigo-hotel.co.jp/module/_newsPdfHotel/42363118/IchigoHotel_20171128_Share_Cancellation_JPN.pdf

28日 2018 年5 月期の運用状況の予想の修正及び2018 年11 月期の運用状況の予想について(アクティビア・プロパティーズ投資法人https://www.activia-reit.co.jp/file/news-871ab6c9fa7b7684cb226e613fa38997ca795f4e.pdf 新投資口発行及び投資口売出しに関するお知らせ https://www.activia-reit.co.jp/file/news-98d6fe1f3c822b85f51c59718e483000aabf9555.pdf 資産の取得及び貸借に関するお知らせ https://www.activia-reit.co.jp/file/news-b9e312cd22e29cff672be707694ce05e2f96af32.pdf

28日 国内不動産信託受益権の取得に関するお知らせ(阪急リート投資法人http://www.hankyu-reit.jp/cms/whats/20171130_111434Tqkt.pdf

29日 資産の取得及び譲渡に関するお知らせ(平和不動産リート投資法人http://www.heiwa-re.co.jp/site/file/tmp-Dq8hh.pdf

30日 国内不動産信託受益権の取得完了に関するお知らせ【ラウンドワン三宮駅前店】(日本リテールファンド投資法人http://www.japan-reit.com/kaiji/8953/2017/20171130427572.pdf

1日 自己投資口の取得状況に関するお知らせ(グローバル・ワン不動産投資法人http://www.go-reit.co.jp/cms/whats/20171201_100227prhR.pdf

1日 自己投資口の取得状況に関するお知らせ(日本リテールファンド投資法人http://www.jrf-reit.com/upd3/irpr_news/pdf/xjs9435A20B4EF95EF40.pdf

今週の決算発表

なし

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、21日(火)10月中古住宅販売件数が予定されています。

来週の決算発表

なし

今週も自己投資口の取得状況のリリースが2件ありました。また、いちごホテルリート投資法人(3463)からは、自己投資口償却の発表もありましたところです。一方で、アクティビア・プロパティーズ投資法人(3279)からは、久々に公募増資のリリースがなされ、物件取得も借入金と自己資金を入れてなされるとのことです。

また、今週は一服しましたが、1600台を下回るかというところにまできた東証リート指数も値を戻してきました。最高益更新銘柄が増加している一方で、東証リート指数が下落するということは、利回りが上昇していたわけですが、投資家の目がどこにあるかという点で、日経平均よりも遅く資金が入ってきたということかと思います。

「最高益更新」銘柄が増加しているJ-REIT市場(japan-reithttp://www.japan-reit.com/column/2017/1251

来週本格的に12月入りした東証リート市場は、どのように展開するのでしょうか。2014年以降、1700~1800台で年末を引けてきました。今年も8月には、1700台を乗せる場面もあったわけですが、再びその水準を回復する方向なのかどうか。最近の東証リート指数は、12月は比較的堅調な展開となっています。2012年以降、12月初日と末日を比べて下落していたという年はないのですね。

とはいいましても、しばらくこの1700を下回る水準での相場が続いていましたので、個人投資家は、今の水準では様子見となり、金融機関も投資信託も現状で買い増してくる理由もあまりないように思えますが、残りの外国人投資家がどう動いてくるのでしょうか。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。

海外リート(REIT)市場、Jリートと入れ替わるように、各ファンドの基準価格が下落へ(29.11.24)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年11月28日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 +2.0% 米国 +0.3%(-0.5%) カナダ +0.4%(-0.1%) 欧州 +0.0%(+0.7%) 英国 -0.8%(+0.4%) 豪州 +0.9%(+0.2%) シンガポール +0.1%(+0.3%) 香港 +2.3%(-0.7%) ※暴落率は、先々週末と11月24日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

米国リート市場は、先週の下落を取り戻す反転上昇となっています。しばらく世界のリート市場の中で、一人負けであったJリートが2%の上昇をみせています。また、香港リートも2%を上回る上げ幅となりました。

米国リート各法人の状況も米国債の推移も比較的落ち着いておりますので、米国リートや欧州リートも先週に引き続き動きは小さめです。

NY債券、長期債は横ばい 10年債利回り2.32%、入札低調と税制改革の進展は重荷(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_Z21C17A1000000/

28日のニューヨーク債券市場で長期債相場は横ばい。長期金利の指標となる表面利率2.250%の10年物国債利回りは、前日と同じ2.32%で取引を終えた。最近の米国債の入札低調に加え、米税制改革が実現に向けて前進したとの見方から、債券は一時売りが優勢になった。半面、北朝鮮のミサイル発射を受け、地政学リスクの高まりを意識した買いが相場を支えた。(291129 日本経済新聞

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における11月17日から11月24日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,078→4,009 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 2,977→2,927 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,504→2,471

米国リートは上昇しておりますが、為替面でのマイナスもあり、基準価格は下落となっています。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,928→16,640

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,864→7,832 DIAM オーストラリアリートオープン 9,764→9,615

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,277→9,197

こちらも各ファンドともに基準価格が下落となっています。長らく上昇基調にありましたが、Jリートの反転とともに、入れ替わるように、下落に転じていますね。

以下は、定例情報です。リートファンドからは、引き続き、資金流出が続いているようです。

10月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー(ロイター)

10月末REITファンド 純資産残高 10.6兆円 前月比(%) -3.0 資金純流出入額 -1368.78億円

最後に、先日の日本経済新聞にも掲載され、にわかに話題となっている分配金の下げニュースです。

「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」の分配金について(フィデリティ投信株式会社) https://www.fidelity.co.jp/static/WhatsNew/pdf/20171116.pdf

さて、当ファンドは、第167期(2017年11月15日)の決算を迎え、分配金をこれまでの70円から35円引き 下げ、35円(1万口当たり/税込)に変更することと致しました。 当ファンドの総合収益(トータル・リターン)は中長期的に堅調に推移しております。しかし、安定した収 益分配を継続するとともに、中長期的な基準価額の上昇を目指すために、この度分配金を引き下げる ことと致しました。(291115 フィデリティ投信株式会社)

毎月の分配金を期待している人にとっては、ネガティブですが、一方で、分配金を支払うときの基準価格の低下が緩やかになるわけですから、実は、分配金にかかる税金支払いも減るということになり、マイナスばかりではありませんね。

今週(13~17日)のJリート(REIT)、大幅反転上昇でおよそ1か月ぶりの水準を回復。

今週29年11月13日から11月17日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1650.45となりました。前週末終値が1605.89でしたから、45ポイント程度の大幅上昇となりました。ほとんど木曜日、金曜日の2日の大きな上げでの反発でした。

今週の最安値は、水曜場中の1603.38、最高値は、週末場中の1651.69でした。水曜日の安値を底として、木金と大幅な上昇をみせての約1か月ぶりの高値まで戻しています。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 15日(水)首都圏分譲マンション市場動向

首都圏分譲マンション、契約率好転ならず(re-port) https://www.re-port.net/article/news/0000053873/

 (株)不動産経済研究所は15日、2017年10月の首都圏マンション市場動向を発表した。同月の発売は2,817戸(前年同月比3.0%減)。契約率は60.7%(同0.9ポイント低下)と、需給とも好転に至らなかった。1戸当たりの平均価格は5,586万円(同3.3%上昇)、1平方メートル当たりの平均単価は81万1,000円(同2.3%上昇)と、いずれも上昇。(291115 re-port)

s32_f_event_33_1nbg長期金利 債券15時 長期金利、0.035%に低下 超長期債オペ「順調」(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_X11C17A1000000/

17日の債券市場で長期金利が低下した。指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.010%低い(価格は高い)0.035%をつけた。日銀の国債買い入れオペ(公開市場操作)で、超長期債中心に一定の需要を示す順調な結果だったため、長期債に買いが広がった。(291117 日本経済新聞

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りが週ベースでは、変わらずとなりました。また、東証リート指数は大幅上昇し、両者のスプレッドは縮小しています。

2017年11月17日時点 リート予想分配金利回り  4.23%→4.27%→4.19% 国債10年物最長期利回り  0.055%→0.035%→0.035% スプレッド        4.175%→4.235%→4.155% 米国債10年        2.35%→2.34%→2.34% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1594.54(△0.1%)→1563.93(△1.9%)→1610.76(3.0%) 商業物流 2058.03(△0.2%)→2031.73(△1.3%)→2082.60(2.5%) 住宅   2391.54(0.8%)→2348.43(△1.7%)→2414.03(2.8%) 全体   1632.91(0%)→1605.89(△1.6%)→1650.45(2.8%) 不動産株 1489.48(2.6%)→1526.26(2.4%)→1448.99(△5.1%日経平均 22539.12(2.4%)→22681.42(0.6%)→22396.80(△1.2%

東証リート指数は、大幅上昇で約1か月ぶりの水準です。一方で、日経平均は、一服の反落となりました。特に、不動産株指数は、5%超の大変大きな反落幅となっています。

種別指数では、すべての指数で一律3%近い上昇となっており、指数によって大きな差はありませんでした。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

14日 国内不動産信託受益権の譲渡に関するお知らせ(ケーズデンキ中川富田店(底地))(ケネディクス商業リート投資法人http://www.krr-reit.com/file/news-33db80e49e88511075efa46234c24e922db296d9.pdf

14日 格付の方向性の変更に関するお知らせ(アドバンス・レジデンス投資法人 http://www.adr-reit.com/src/2017/11/614f171ce3289de91c74a50a2dc6d67b1.pdf

15日 国内不動産信託受益権の取得に関するお知らせ【Gビル神戸三宮01】(日本リテールファンド投資法人http://www.jrf-reit.com/upd3/irpr_news/pdf/xjs1415A0BE3D448F204.pdf

17日 テナントの異動(貸借の開始)に関するお知らせ(アクティビア・プロパティーズ投資法人https://www.activia-reit.co.jp/file/news-ee6c1f6151ef480437385ee8f289f5350321b91c.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧です。

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、21日(火)10月中古住宅販売件数が予定されています。

来週の決算発表

なし

今週の東証リート指数は、一服下落に転じた日経平均と入れ替わるように、大幅な反転上昇となっています。日経平均に吸い取られていた分がいったん戻ってきたような動きでしたね。

今週、ケネディクス商業リート投資法人(3453)より売却のリリースがあったケーズデンキ中川富田店(底地)について、買い手は、日本商業開発株式会社(3252)です。

こちらの法人では、建物を所有しない底地リート的な私募リートの運営を行っており、今回もそういった物件を取得したということですね。 https://www.excite.co.jp/News/market/20171112/Fisco_00093500_20171112_092.html

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。

海外リート(REIT)市場、全般好調上げにより、各ファンドともに基準価格が大幅上昇(29.11.10)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年11月14日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -1.6% 米国 +2.2%(-0.5%) カナダ +1.6%(+0.2%) 欧州 +0.2%(-0.0%) 英国 -1.5%(+0.4%) 豪州 +4.2%(-0.3%) シンガポール +0.0%(-0.2%) 香港 +4.3%(-0.4%) ※暴落率は、先々週末と11月10日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

米国リート市場は、2%超の上昇となっています。小売り系リートの大型買収の情報が市場を活気づかせた格好とのことですが、金利の上昇も一服で追い風となっています。

その他海外市場もJリート、英国リートをのぞいて、上昇しています。英国リートは、先週2%超の上昇となった反動もありますが、Jリートは、我が道を行く下落が続いています。

NY債券、長期債上昇 10年債利回り2.37%、卸売物価堅調で中短期債には売り(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_R21C17A0000000/

14日のニューヨーク債券市場で長期債相場は上昇した。長期金利の指標となる表面利率2.250%の10年物国債利回りは、前日比0.03%低い(価格は高い)2.37%とこの日の最低で取引を終えた。米株式相場が午前中に大きく下げ、中国のさえない経済指標を受けて原油先物相場も下落した。投資家が運用リスクを避ける動きが強まり、相対的に安全資産とされる米国債市場に資金が流入した。(291115 日本経済新聞

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における11月2日から11月10日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,047→4,122 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 2,960→2,992 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,489→2,500

米国リートの上昇により、各ファンドともに軒並み基準価格が大きめ上昇となっています。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,656→16,966

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,980→8,121 DIAM オーストラリアリートオープン 9,770→10,004

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,184→9,350

こちらも各ファンドともに基準価格が大幅上昇となっていますね

以下は、定例情報です。リートファンドからは、引き続き、資金流出が続いているようです。

10月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー(ロイター)

10月末REITファンド 純資産残高 10.6兆円 前月比(%) -3.0 資金純流出入額 -1368.78億円

最近、Jリートでは、自己投資口買いのリリースがたて続きましたが、米国リートでも増えているようです。

自社株買いが増加する米国リート市場(米国)《アセットマネジメントone》

 米国リート市場では投資口の取得および消却、すなわち一般企業でいえば自社株買いの動きも目立ってきました。自社株買いは、余剰資金で株式を買い入れることにより、一株あたりの利益を押し上げることなどを主な目的として行われますが、リートの場合は「税優遇を与える代わりに内部留保は認めない」のが原則であるため、投資口の取得・消却を行っても実施規模としては大きなものにはなりにくく、分配金の押上げ効果も限定的であることがほとんどです。(291031 アセットマネジメントone)

 

今週(30~2日)のJリート(REIT)、わずかな下落。住宅系指数のみ1%弱の上昇に。

今週29年10月30日から11月2日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1632.91となりました。前週末終値が1633.65でしたから、1ポイント程度の下落となりました。ほぼ変わらずですが、わずかに続落です。

今週の最安値は、水曜場中の1623.09、最高値は、週初場中の1636.13でした。週半ばには、10月13日に記録した1625.91を下回っています。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 31日(火)日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表、8月ケース・シラー米住宅価格指数、1日(水)10月ADP雇用統計、3日(金)米10月雇用統計

日銀 大規模な金融緩和策を維持 金融政策決定会合NHKhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20171031/k10011205491000.html

日銀は31日まで開いた金融政策決定会合で、2%の物価上昇率の実現に向けてマイナス金利政策を含む今の大規模な金融緩和策を維持することを決めました。日銀は31日までの2日間、金融政策決定会合を開き、国内外の景気や物価の動向などについて議論しました。その結果、2%の物価上昇率の実現に向けて「短期金利」と「長期金利」に誘導目標を設けた今の大規模な金融緩和策を維持することを賛成多数で決めました。(291031 日本経済新聞

8月の米住宅価格指数5.9%上昇(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22969410R01C17A1000000/

米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが10月31日発表した8月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)は前年同月比5.9%上昇した。市場予想と一致した。S&P指数委員会は「住宅価格の上昇は止めようがない状況」と分析。低金利環境や堅調な米経済が住宅価格を押し上げているとの考えを示した。(291031 日本経済新聞

米10月雇用26.1万人増、失業率低下 賃金は抑制(ロイター) http://jp.reuters.com/article/oct-us-paroll-idJPKBN1D31Q3

労働省が3日発表した10月の雇用統計は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月から26万1000人増と、2016年7月以来の大幅な増加となった。市場予想の31万人増は下回った。 (中略)失業率は0.1%ポイント低下の4.1%で、2000年12月以来、約17年ぶりの低水準となったものの、これは労働人口が76万5000人減ったことを反映した。求職者を含む働き手の割合を示す労働参加率は0.4%ポイント低下の62.7%だった。(291104 ロイター)

s32_f_event_33_1nbg長期金利 債券15時 長期、超長期債が堅調 無難な日銀オペが買い誘う(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_S7A101C1000000/

2日の債券市場で長期~超長期の現物債が買われた。長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.005%低い(価格は高い)0.055%を付けた。20年物の利回りが同0.010%低い0.580%、30年物が同0.010%低い0.840%、40年物が同0.010%低い1.035%となった。日銀が実施した買い入れオペ(公開市場操作)で一定の需要が確認されたことを受けて買いが入った。(291027 日本経済新聞

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りが週ベースでは、下落となりました。また、東証リート指数は続落し、両者のスプレッドは拡大しています。

2017年11月2日時点 リート予想分配金利回り  4.19%→4.22%→4.23% 国債10年物最長期利回り  0.070%→0.070%→0.055% スプレッド        4.12%→4.15%→4.175% 米国債10年        2.38%→2.41%→2.35% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1613.98(1.5%)→1596.33(△1.0%)→1594.54(△0.1%) 商業物流 2074.63(1.1%)→2064.21(△0.4%)→2058.03(△0.2%) 住宅   2379.40(0.4%)→2371.85(△0.3%)→2391.54(0.8%) 全体   1646.05(1.2%)→1633.65(△0.7%)→1632.91(0%) 不動産株 1443.94(0.9%)→1451.71(0.5%)→1489.48(2.6%) 日経平均 21457.64(1.4%)→22008.45(2.5%)→22539.12(2.4%

東証リート指数は、わずかですが、続落となりました。一方で、日経平均は、驚きのペースで上昇し続けていますね。

種別指数では、オフィス系及び商業物流系ともに下落となっていますが、住宅系指数については、1%近い上昇となっています。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

30日 2018 年4 月期の運用状況の予想の修正、2018 年10 月期の運用状況および分配予想のお知らせ(いちごオフィスリート投資法人https://www.ichigo-office.co.jp/module/_newsPdfReit/519/IchigoOffice_20171030_Earnings_Forecast_Revision_JPN.pdf

30日 資産の譲渡に関するお知らせ(KDX新横浜381 ビル・レジデンスシャルマン月島)(ケネディクス・オフィス投資法人http://www.kdo-reit.com/file/news-b8f8238580a7cf6b80ab570124738ca0753fa259.pdf 資産の取得に関するお知らせ(三菱重工横浜ビル) http://www.kdo-reit.com/file/news-33350c57fd1e9dc5f7cf54acd0206b002d837e25.pdf

31日 平成30年1月期の運用状況の予想及び分配予想の修正並びに 平成30年7月期の運用状況の予想及び分配予想の修正に関するお知らせ(ヘルスケア&メディカル投資法人http://www.hcm3455.co.jp/file/news-443a18d60024a24c909013d40082ffd16c4572a2.pdf

31日 国内不動産の取得の中止に関するお知らせ(ジャパンリアルエステイト不動産投資法人http://www.j-re.co.jp/file/news-c19057bb0b90b7118a8bc72c33c44c1c351edf8f.pdf

1日 国内不動産の取得に関するお知らせ(MIUMIU神戸)(投資法人みらい) http://3476.jp/file/news-2db2d1c44c22ccf872c73883b38886ae3697878e.pdf

1日 自己投資口の取得状況に関するお知らせ(日本リテールファンド投資法人http://www.jrf-reit.com/upd3/irpr_news/pdf/xjs02759F927DEF16E61.pdf

1日 自己投資口の取得状況に関するお知らせ(いちごホテルリート投資法人https://www.ichigo-hotel.co.jp/module/_newsPdfHotel/63788114/IchigoHotel_20171101_Share_Buyback_Update_JPN.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧です。

なし

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、9日(木)三鬼商事オフィス統計が予定されています。

来週の決算発表

なし

先週は、Jリートの物件取得が限定的になっていることについて、書いておりますが、今週に入っていくつかの取得リリースがありましたね。ですが、物件取得の中止のリリースも出ており、なかなか流動的な状況も醸し出されています。

http://www.jreit.org/00%e4%bb%8a%e9%80%b1%e3%81%aej%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%88%e5%b8%82%e5%a0%b4/%e4%bb%8a%e9%80%b1%ef%bc%8823%ef%bd%9e27%e6%97%a5%ef%bc%89%e3%81%aej%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%88%ef%bc%88reit%ef%bc%89%e3%80%81%e6%9d%b1%e8%a8%bc%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%88%e6%8c%87%e6%95%b0%e3%81%af/

動き鈍いREITの物件取得 価格高騰で物件買えず(日経マネー研究所) https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22393930Y7A011C1000000?channel=DF280120166576

 2017年9月の東証REIT指数は、1648~1675ポイントと狭い範囲で推移した。ただし、17年になって初めて1700ポイントを上回ることなく月間の取引を終えたことからも分かるように、年初から続く下落基調が収まったわけではない。 価格同様、REITの物件取得も低調だ。17年度上半期(4~9月)の物件取得額は5585億円と、前年同期の9776億円から大幅に減少している。これは既存上場銘柄の物件取得(外部成長=物件取得による資産規模拡大)が大幅に減ったためだ。上半期の既存上場銘柄による物件取得額は、16年の7402億円から17年の3856億円へと、ほぼ半減した。(291105 日経マネー研究所)

物件価格の高騰→外部成長が限定的になる→投資口価格が上昇せず→公募増資がしにくい→外部成長が限定的になるといったサイクルも予想されるところではないでしょうか。

また、このような中で、無理をして物件取得に踏み切る投資法人と、逆にこのような中でも利のある物件を取得することのできる投資法人を選別して投資していくといった判断は、非常に難しいところだなと感じています。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。

海外リート(REIT)市場、引き続き米国リート市場が反落も足元反転。米国でも増える自己投資口買い(29.10.31)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年10月31日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -0.6% 米国 -1.5%(+0.1%) カナダ +0.2%(-1.3%) 欧州 +1.2%(-1.3%) 英国 -2.5%(-0.3%) 豪州 +0.3%(-1.7%) シンガポール +0.7%(-0.1%) 香港 -0.0%(+0.2%) ※暴落率は、先々週末と10月27日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

米国リート市場は、反転下落となっています。税制改革の審議が加速するとの観測により、減税が実現すれば、国債増発につながるとの見方から米国債が売られ、長期国債利回りが上昇しており、米国リートの下落要因となっていました。

ですが、足元では、こうした長期国債の下落も落ち着き、もともとの位置にまで戻ってきております。このことから、目下、米国リートも反転上昇をしているところです。

NY債券、長期債続伸 10年債利回り2.34% 英金利低下で買い波及(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_R21C17A0000000/

2日のニューヨーク債券市場で長期債相場は続伸した。長期金利の指標である表面利率2.250%の10年物国債利回りは、前日比0.03%低い(価格は高い)2.34%で取引を終えた。朝方に英国の10年物国債が買われ、米10年債にも買いが波及した。米連邦準備理事会(FRB)次期議長にパウエルFRB理事が指名され、金融政策の正常化が緩やかに進むとの見方も相場を支えた。(291103 日本経済新聞

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における10月20日から10月27日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,059→4,020 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 2,957→2,937 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,503→2,477

米国リート市場により各ファンドともに引き続き値を落としています。足元では、戻してきているところです。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,704→16,542

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,857→7,962 DIAM オーストラリアリートオープン 9,787→9,690

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,116→9,088

米国リート関連は、下落していますし、為替が向かい風となった豪州リートも値を下げています。シンガポールリートが上昇となったアジアは上昇しています

以下は、定例情報です。リートファンドからは、引き続き、資金流出が続いているようです。

9月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー(ロイター)

9月末REITファンド 純資産残高 10.93兆円 前月比(%) -1.9 資金純流出入額 -1379.35億円

最近、Jリートでは、自己投資口買いのリリースがたて続きましたが、米国リートでも増えているようです。

自社株買いが増加する米国リート市場(米国)《アセットマネジメントone》

 米国リート市場では投資口の取得および消却、すなわち一般企業でいえば自社株買いの動きも目立ってきました。自社株買いは、余剰資金で株式を買い入れることにより、一株あたりの利益を押し上げることなどを主な目的として行われますが、リートの場合は「税優遇を与える代わりに内部留保は認めない」のが原則であるため、投資口の取得・消却を行っても実施規模としては大きなものにはなりにくく、分配金の押上げ効果も限定的であることがほとんどです。(291031 アセットマネジメントone)

 

今週(23~27日)のJリート(REIT)、東証リート指数は、反落。リートの物件取得12年以来の低水準に。再び海外勢が席巻?

今週29年10月23日から10月27日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1633.65となりました。前週末終値が1646.05でしたから、13ポイント程度の下落となりました。先週は、5週ぶりの反発となりましたが、再びの下落です。

今週の最安値は、週末場中の1630.15、最高値は、火曜場中の1649.86でした。木曜日までは、先週末終値の水準をほぼ維持していましたが、週末に安く推移しました。木曜日が10月期決算銘柄権利付最終取引日であったため、やむを得ないとも言えます。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 25日(水)米8月住宅価格指数、米9月新築住宅販売件数、26日(木)ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁定例記者会見 8月の米住宅価格指数 前月比0・7%上昇(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22721910W7A021C1000000/

米連邦住宅金融庁(FHFA)が25日発表した8月の全米住宅価格指数(季節調整済み)は前月比0.7%上昇し、2017年3月以来5カ月ぶりに大きな伸びとなった。前年同月比では6.6%上昇した。地域別では東海岸北部を除く8地域で上昇した。(291026 日本経済新聞

9月の米新築一戸建て住宅販売 18.9%増 約10年ぶり高水準(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22719400W7A021C1FF2000/

米商務省が25日発表した9月の新築一戸建て住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は66万7000戸で、前月の改定値から18.9%増と急増した。3カ月ぶりの増加で、2007年10月以来9年11カ月ぶりの高水準となった。ダウ・ジョーンズがまとめた市場予測(55万5000戸程度)を大幅に上回った。前年同月比では17.0%増えた。(291026 日本経済新聞

ECB理事会後のドラギ総裁発言要旨(ロイター) https://jp.reuters.com/article/highlight-draghi-1026-idJPKBN1CV2M1

欧州中央銀行(ECB)は26日に開いた理事会で、主要政策金利を0.00%に、中銀預金金利をマイナス0.40%にそれぞれ据え置いた。据え置きは予想通り。現在月額600億ユーロとしている債券買い入れの規模を2018年1月から9月末まで、月額300億ユーロに縮小する。必要があれば再度延長する。(291027 ロイター)

s32_f_event_33_1nbg長期金利 債券15時 長期と超長期金利がやや上昇 先物は小幅続伸(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_X21C17A0000000/

 27日の債券市場で長期債と超長期債の利回りはやや上昇(価格は下落)した。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは前日から0.005%高い0.070%、新発20年債、30年債の利回りも前日比0.005%高い0.600%、0.870%で推移した。日銀の国債買い入れオペ(公開市場操作)の結果を受け、次第に需給の緩みが意識された。(291027 日本経済新聞

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りが週ベースでは、変わらずとなりましたが、東証リート指数は反落し、両者のスプレッドは拡大しています。

2017年10月27日時点 リート予想分配金利回り  4.22%→4.19%→4.22% 国債10年物最長期利回り  0.060%→0.070%→0.070% スプレッド        4.16%→4.12%→4.15% 米国債10年        2.31%→2.38%→2.41% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1589.86(△1.3%)→1613.98(1.5%)→1596.33(△1.0%) 商業物流 2050.00(△1.0%)→2074.63(1.1%)→2064.21(△0.4%) 住宅   2368.63(△1.2%)→2379.40(0.4%)→2371.85(△0.3%) 全体   1625.91(△1.2%)→1646.05(1.2%)→1633.65(△0.7%) 不動産株 1430.32(0.7%)→1443.94(0.9%)→1451.71(0.5%) 日経平均 21155.18(2.2%)→21457.64(1.4%)→22008.45(2.5%

東証リート指数は、先週1%超の反発となりましたが、今週にはいって反落となっています。一方で、日経平均は、さらなる加速で上昇となっています。不動産株もその上昇に下支えされて、上昇が続いている状況です。

種別指数では、先週上げ幅が大きかったオフィス系が1%の下落となっています。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

23日 国内不動産信託受益権の取得・貸借の開始及び一部譲渡・貸借の解消に関するお知らせ(投資法人みらい) http://3476.jp/file/news-605f8a9ed7e79f7afc5a990b5b3401836a7a8856.pdf

25日 資産(匿名組合出資持分)の取得及び優先交渉権対象1 物件の外部譲渡承諾に関するお知らせ(合同会社ニコラスキャピタル11)(日本リート投資法人http://www.nippon-reit.com/file/news-8f3d324dde616cddd6e11240227813a77d599f09.pdf

25日 メザニンローン債権への投資決定に係るお知らせ-国内資産(スターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ1(劣後社債))の取得-(スターアジア不動産投資法人http://starasia-reit.com/file/news-4b55358360c2f00da2f25133d977f07b5f48c1f0.pdf

26日 投資口分割及び1 口当たり予想分配金の修正に関するお知らせ(MCUBS MidCity 投資法人http://www.midcity-reit.com/ir_news/detail?id=414&file=pdf

27日 国内不動産の取得に関するお知らせ(メゾンピオニー都立大学)(東急リアル・エステート投資法人http://www.tokyu-reit.co.jp/material/pdf/kaiji/2017/2017.10.27_J.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧です。

なし

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、31日(火)日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表、8月ケース・シラー米住宅価格指数、1日(水)10月ADP雇用統計、3日(金)米10月雇用統計が予定されています。

来週の決算発表

なし

先週は、Jリート3件目となるいちごホテルリート投資法人(3463)の自己投資口の取得リリースがありました。今週は、スターアジア不動産投資法人(3468)よりメザニンローン債権への投資に関するリリースが出ています

スターアジア不動産投資法人---メザニンローン債権への投資を発表(エキサイトニュース) http://www.excite.co.jp/News/market/20171026/Fisco_00093500_20171026_064.html

スターアジア不動産投資法人<3468>は25日、メザニンローン※債権への投資を発表した。 羽田ホテル開発が発行する社債(劣後社債)の一部を取得する。取得総額は4億円で、鑑定評価額(40.8億円)に対する社債及び上位債権の合計額の比率であるLTV(Loan To Value)は約62.3%である。 同投資法人は、収益機会の多様化や現有の不動産ポートフォリオの償却後利回りを越える収益が確保できること、自己資金の有効活用などの観点から、メザニンローン債権への投資が投資主利益の最大化を追求する施策として有効だと考えている。(291026 エキサイトニュース)

メザニンローンとは、通常の融資(シニアローン)より返済順位が劣後する融資のことです。メザニンローンは、劣後する代わりに高い金利での融資が可能となります。クラウドファンディングへの投資をしている人であれば、このメザニンローンを利用した案件を見かけたことがあると思います。

つまり、案件がクラッシュしたときには、返済が受けられないかもしれないことのリスクがあるのですが、その分高い金利による果実を得ることができるのですね。

先週、自己投資口の取得について、今の市況では、余裕のできた自己資金を活用して物件を購入するだけでは、従来のような利回りを確保することが難しくなっているという話題にもふれていますが、スターアジア不動産投資法人(3468)のリリースにも「取得競争の激しい不動産マーケットにおいて、現物不動産の補完投資として、収益機会の多様性の観点で他の不動産プレイヤーとの差別化を図れる投資である」ことが言われております。

不動産価格が上昇し、まともな利回りでの買い入れが難しくなっている一方で、Jリートの市場全体が伸び悩んでいる中で、公募増資にも踏み切れない投資法人は、物件取得以外での収益の向上を進めていかざるを得ない台所事情もありそうです。よい見方をするならば、収益方法の多様化とも言えますが、リートが一部ではありますが、クラウドファンディング並みのリスクを追っていくことの意味は、以下の記事にも表れているように思えます。

以下は、今朝の日経新聞朝刊記事です。

不動産買い、海外勢首位 上期購入額3倍に(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22847530Y7A021C1EA2000/

 日本の不動産市場で海外投資家の存在感が高まっている。2017年度上期(4~9月)の購入額は6572億円と前年同期比3.3倍に増加。上場不動産投資信託(REIT)の購入額を上回り、データを遡れる00年度以降で初めて海外勢が首位になった。超低金利や円安を背景に海外勢にとって日本の不動産の投資妙味が増しているためで、海外マネーの流入が過熱気味の不動産価格をさらに押し上げている。(20171028 日本経済新聞

不動産市況が上昇し、想定内の収益が得られる物件がなくなっても、投資を続けるのは、より投機的な買い手に限られてくるわけですが、それでも買い手が現れるうちは、投資法人の出番は限られてきますね。無理をして買ったことのリスクをその後の投資家が背負うということは、リート市場で、わたしたちがリーマンショックに経験をしたところであります。

ですが、物件購入が限られるということは、分配金向上の手段も限られてくるということですから、投資口にも影響を及ぼしてくる。不動産市況というのは、実体経済にも思うより、とても大きな影響があるからこそ、リートが国策により創出されたわけです。

本日の日本経済新聞の記事「12年度上期以来の低水準となった。不動産価格が上昇し、REITにとって採算の合う物件を見つけづらくなったためだ。」にもありますように、国内投資法人による物件取得がいよいよ難しい状況になってきており、代わりに海外勢がやってくるという、いつか見た風景が見えつつあることは、知っておくべきことかと思います。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。