Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週(16~20日)のJリート(REIT)、5週続落を免れる反発。3件目の自己投資口の取得の設定。

今週29年10月16日から10月20日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1646.05となりました。前週末終値が1625.91でしたから、20ポイント程度の大幅反発となりましたが、先週の大幅下落を戻したにすぎません。5週続落を免れています。

今週の最安値は、週初場中の1622.67、最高値は、木曜場中の1653.22でした。週開けて3日間は、安値1622.67→1625.92→1625.20と1620台を記録しました。週末木曜、金曜と反発をみせて1650を回復しています。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 18日(水)米9月住宅着工件数、20日(金)米9月中古住宅販売件数

米住宅着工件数、9月は1年ぶりの低水準(ロイター) https://jp.reuters.com/article/us-housing-start-sep-idJPKBN1CN2B4

米商務省が18日発表した9月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.7%減の112万7000戸と、戸数ベースで2016年9月以来、1年ぶりの低水準となった。(291019 ロイター)

9月米中古住宅販売が予想外に増加、ハリケーンの影響和らぐ(ロイター) https://jp.reuters.com/article/sep-us-existing-home-sale-idJPKBN1CP24Q

全米リアルター協会(NAR)が発表した9月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は、年率換算で前月比0.7%増の539万戸と、予想外に増加した。ハリケーン「ハービー」「イルマ」の影響が和らぎ始めたことが背景。ただし根強い供給不足は引き続き販売の重しとなった。。(291020 ロイター)

s32_f_event_33_1nbg長期金利 債券15時 長期金利が上昇 米予算決議可決で国内債に売り波及(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_T11C17A0000000/

 20日の債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは前日比0.005%高い(価格は安い)0.070%で推移した。米上院で2018年会計年度(17年10月~18年9月)予算の大枠となる決議案が可決した。10年間で1.5兆ドルの減税を容認する税制改革案を盛り込んでいるため、時間外取引で米長期金利が上昇し、日本国債にも売りが波及した。(291020 日本経済新聞

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りが週ベースでわずかですが、上昇しました。東証リート指数は反発し、両者のスプレッドは久々に縮小しています。

2017年10月20日時点 リート予想分配金利回り  4.16%→4.22%→4.19% 国債10年物最長期利回り  0.050%→0.060%→0.070% スプレッド        4.11%4.16%→4.12% 米国債10年        2.35%→2.31%→2.38% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1611.15(△0.9%)→1589.86(△1.3%)→1613.98(1.5%) 商業物流 2072.81(0.1%)→2050.00(△1.0%)→2074.63(1.1%) 住宅   2397.05(△0.4%)→2368.63(△1.2%)→2379.40(0.4%) 全体   1645.93(△0.4%)→1625.91(△1.2%)→1646.05(1.2%) 不動産株 1420.19(2.6%)→1430.32(0.7%)→1443.94(0.9%) 日経平均 20690.71(1.6%)→21155.18(2.2%)→21457.64(1.4%)

東証リート指数は、1%超の反発となりました。といいましても、ちょうど先々週の位置に戻っただけであります。一方、日経平均は、1.4%の続伸となり、3週1%超の上げ幅継続ですね。

種別指数では、前種別での上昇となりました。オフィス系が最も値幅があり、住宅系が最も小さいというセオリー通りの結果でした。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

16日 自己投資口取得に係る事項の決定に関するお知らせ(投資信託及び投資法人に関する法律第80条の5に基づく自己投資口の取得)(日本リテールファンド投資法人http://www.jrf-reit.com/upd3/irpr_news/pdf/xjs14159E45B325FE615.pdf

18日 パナソニック株式会社との貸室賃貸借契約改定覚書締結に関するお知らせ(MCUBS MidCity 投資法人http://www.japan-reit.com/kaiji/3227/2017/20171018492908.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧です。

16日(月)日本リテールファンド投資法人 第31期決算発表 Oneリート投資法人 第8期決算発表 ジャパン・シニアリビング投資法人 第4期決算発表 森トラスト・ホテルリート投資法人 第3期決算発表 17日(火)オリックス不動産投資法人 第31期決算発表 18日(水)大和ハウスリート投資法人 第23期決算発表 19日(木)日本アコモデーションファンド投資法人 第23期決算発表

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、25日(水)米8月住宅価格指数、9月新築住宅販売件数、26日(木)ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見、10月期決算銘柄権利付最終取引日が予定されています。

来週の決算発表

特になし

今週も米国リート市場を中心に世界的なリート市場の堅調な流れに乗って上昇といいたいところではありますが、実際は、先週の大幅下落底からの反発といった範囲にとどまっています。

先週、いちごホテルリート投資法人(3463)の自己投資口の取得リリースがありましたが、今週は週明け以下のニュースがでています。

日本リテール、自己投資口買い 3例目(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22307690W7A011C1DTA000/

 不動産投資信託(REIT)の日本リテールファンド投資法人は16日、100億円を上限に投資口(株式に相当)を取得すると発表した。取得するのは発行済み口数の2.25%相当の6万口で、期間は17日~2018年1月31日。企業の自社株買いにあたる「自己投資口買い」を実施するのは10日に発表したいちごホテルリート投資法人に次ぎ3例目となる。(291016 日本経済新聞

今の市況では、余裕のできた自己資金を活用して物件を購入するだけでは、従来のような利回りを確保することが難しくなっているということであれば、その一部を自己投資口の取得に充てて分配金を上昇させるという手法も増えてくるものと思われます。

一方で、その分は、物件取引がなくなるということでもあります。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。