Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週(21~25日)のJリート(REIT)、8月に入ってからの同レンジの上下が続く。スプレッドは久々の水準にまで拡大。

今週29年8月21日から8月25日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1685.96となりました。前週末終値が1702.69でしたから、15ポイント程度の下落となりました。8月に入ってから、1685から1700ポイントの上下を週ベースで繰り返しています。

今週の最安値は、週末場中の1685.86、最高値は、木曜場中の1704.81でした。月曜から木曜の4日間は、いずれも高値1700ポイント以上を記録しています。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 23日(水)米7月新築住宅販売件数、24日(木)米7月中古住宅販売件数

23日(水)7月の米新築一戸建て住宅販売、9.4%減 7カ月ぶり低水準(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM23H60_T20C17A8FF2000/

米商務省が23日発表した7月の新築一戸建て住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は57万1000戸で、前月の改定値から9.4%減った。3カ月ぶりの減少で昨年12月以来7カ月ぶりの低水準。ダウ・ジョーンズがまとめた市場予測(61万5000戸程度)を大きく下回った。前年同月比では8.9%減った。(290824 日本経済新聞

24日(木)米中古住宅販売、7月1.3%減(ロイター) https://www.nikkei.com/article/DGXLZO20371940V20C17A8FF2000/

全米不動産協会(NAR)が24日発表した7月の中古住宅販売件数は、季節調整済みの年率換算で544万戸となり、前月比で1.3%減少した。2カ月連続の減少で、昨年8月以来、11カ月ぶりの低水準となり、ダウ・ジョーンズがまとめた市場予測(555万戸程度)を下回った。前年同月比では2.1%増加した。販売価格(中央値)は25万8300ドル(約2820万円)で、前年同月比で6.2%値上がりした。(290824 日本経済新聞

s32_f_event_33_1nbg 長期金利 〔マーケットアイ〕国債先物は続伸、長期金利0.015%に低下(ロイター) http://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1LB2GI

現物債は中期ゾーンの金利低下が目立った。国内銀行勢を主体にした買いとの観測が出ていた。(中略)長期ゾーンは日銀オペのオファー減額、オペ結果で応札倍率が4倍台に跳ね上がったにもかかわらず、買い進まれた。国債先物への連動性を強めて、国内銀行勢主体の需要が観測されていた。 10年最長期国債利回り長期金利)は前営業日比0.5bp低下の0.015%と5月2日以来の低水準を付けた。(290825 ロイター)

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りが引き続き低下していますが、東証リート指数が上昇となり、予想平均利回りが下がったため、両者のスプレッドは縮小しています。

2017年8月25日時点 リート予想分配金利回り  4.05%→4.02%→4.06% 国債10年物最長期利回り  0.055%→0.040%→0.015% スプレッド        3.955%→3.980%→4.045% 米国債10年        2.19%→2.18%→2.16% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1663.75(△0.7%)→1676.16(0.7%)→1653.20(△1.3%) 商業物流 2111.81(△1.2%)→2135.07(1.3%)→2122.01(△0.6%) 住宅   2428.66(△0.8%)→2462.33(1.4%)→2445.42(△0.6%) 全体   1686.27(△0.9%)→1702.69(0.9%)→1685.96(△0.9%) 不動産株 1373.28(△1.2%)→1331.39(△2.9%)→1331.11(0%) 日経平均 19729.74(△1.1%)→19470.41(△1.3%)→19452.61(0%)

東証リート指数は、8月に入ってから0.9%下落→0.9%上昇→0.9%下落と週あたりで同水準の上下を繰り返しています。一方、日経平均、不動産株ともに、今週はほぼ変わらずでした。

種別指数では、オフィス系リートが大きめの下落となり、商業物流系と住宅系リートともに、先週の下落幅の半分値程度を落としています。8月4日から見ても、どの指数も値を落としてはいますが、住宅系リートはほぼ変わらずの水準を保っています。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

平成29年12月期(第18期)中間期の運用状況予想と実績値差異並びに平成29年12月期(第18 期)通期の運用状況及び分配金の予想の修正に関するお知らせ(日本ジャパンホテルリート) http://www.jhrth.co.jp/file/news-49e2be216de2492a44c09f913981580678632f0c.pdf

国内不動産及び国内不動産信託受益権の取得及び貸借に関するお知らせ(2物件)(日本ロジスティクスファンド投資法人 http://8967.jp/site/file/tmp-Rzac4.pdf

国内不動産信託受益権の取得に関するお知らせ(大和ハウスリート投資法人 http://www.daiwahouse-reit.co.jp/file/ir_news-e4b3e085b1898d402d5b22cc194c1cd4077e4d03.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧と前回決算の当ブログ記事リンクです。

インヴィンシブル投資法人 第28期決算発表 http://www.jreit.org/category/%e5%80%8b%e5%88%a5%e9%8a%98%e6%9f%84/%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%b4%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%96%e3%83%ab%e6%8a%95%e8%b3%87%e6%b3%95%e4%ba%ba/

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、28日(月)8月期決算銘柄 権利付最終取引日、29日(火)米6月ケース・シラー米住宅価格指数、31日(木)3481 三菱地所物流リート投資法人 IPOブックビルディング(9/5迄)、1日(金)米雇用統計が予定されています。

来週の決算発表

なし

25日の日本経済新聞朝刊に以下の記事が掲載されていました。もう過ぎたことなので、そうでしたか、ということですが、今後また同じような金融庁の動きがあれば、また同様の動きが考えられるかもしれませんので、ご参考ください。

ヘッジファンド、REITを翻弄 投信決算の隙狙い短期売買(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLZO2041319025082017EN2000/

 不動産投資信託(REIT)相場をヘッジファンドが振り回している。REITで運用する毎月分配型投信の人気低下が響き、「投信発の売り圧力」が強まる。そんな需給の弱さが表れやすい毎月分配型投信の決算日前後を狙って、ファンド勢が短期的な売買を仕掛けているのだ。(290825 日本経済新聞

今週は、10年長期国債利回りが低下し、5月以来の0.015%という低水準となりました。リートにとって、追い風材料ではありましたが、指数は反応しておらず、逆に下落となっています。このことは、長期金利の良化傾向に買い手があまり反応していないということかもしれませんし、また、この材料がなかったら、さらに売られていたかもしれません。

今回の日米における長期金利低下株価が下落する中での情勢不安に基づくものであったこと、東証リート指数自体も1700を大きく超えてくる他の材料もないことから、長期金利の低下という材料だけでは、役不足であったとも言えます。

とはいいましても、長期金利自体が材料視されないことを示しているものではなく、逆に長期金利が再び上昇した場合には、悪材料として売られる可能性がありますので、留意しましょう。こういうったときは、少し季節が変わるのを待つといった意識も必要かもしれませんね。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。