Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週(25~29日)のJリート(REIT)、続落で7月以来の1650割れ。地銀の損切報道も。

今週29年9月25日から9月29日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1653.72となりました。前週末終値が1658.54でしたから、5ポイント程度の続落となりました。先々週のわずかな反発で4週続落を免れて以降、再び2週続落となっています。

今週の最安値は、木曜場中の1641.92、最高値は、週初場中の1663.52でした。週初に反発をみせた以降は、3日続落となり、一時7月以来となる1640台に突入しました。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 26日(火)米7月ケース・シラー米住宅価格指数

26日(火)米20都市住宅価格指数:7月は前年比5.8%上昇-予想上回る伸び(bloomberghttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-09-26/OWW1NN6JIJUP01

米主要20都市の住宅価格指数は7月に市場予想を上回る伸びとなった。堅調な需要や在庫不足が背景にある。 S&P・コアロジック/ケース・シラーの26日発表によると、米20都市住宅価格指数(季節調整前)は7月に前年比5.8%上昇ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値は5.7%上昇だった。季節調整後の前月比は0.3%上昇した。市場予想は0.2%上昇。(290926 bloomberg

s32_f_event_33_1nbg 長期金利 債券15時 長期金利は0.060%に低下 30年と40年は低下幅広げる(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0IMB04_Z20C17A9000000/

 29日の債券市場で長期金利が低下した。指標となる新発10年物国債利回りは前日比0.005%低い(価格は高い)0.060%で推移した。前日に米金利の上昇が一服し、国内債は全般的に買いが優勢だった。日銀が長期と超長期を対象に実施した国債買い入れオペ(公開市場操作)で、応札倍率が前回から低下したことも債券の買い安心感につながった。(290929 日本経済新聞

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 国債長期利回りが週ベースで上昇していますが、東証リート指数が続落しておりますので、両者のスプレッドの縮小は限定的でした。

2017年9月29日時点 リート予想分配金利回り  4.10%→4.14%→4.16% 国債10年物最長期利回り  0.020%→0.020%→0.060& スプレッド        4.08%→4.12%→4.10% 米国債10年        2.20%→2.25%→2.33% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1641.52(0%)→1633.29(△0.4%)→1626.65(△0.4%) 商業物流 2094.70(0.1%)→2074.77(△0.9%)→2069.55(△0.2%) 住宅   2438.90(0.5%)→2410.24(△1.1%)→2409.81(0%) 全体   1671.44(0.1%)→1658.54(△0.7%)→1653.72(△0.3%) 不動産株 1334.01(2.7%)→1393.87(4.4%)→1384.17(△0.6%) 日経平均 19909.50(3.2%)→20296.45(1.9%)→20356.28(0.2%)

東証リート指数は、先週と同程度の下落幅となっています。一方、日経平均は、上昇幅が縮小していますが、今週も続伸となりました。不動産株は、先週4%超の上昇となっていたこともあり、今週はさすがに反落です。

種別指数では、住宅系リートがほぼ変わらずでした。オフィス系リートは、全体指数に併せて、先週と同程度の下落でした。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

26日 資産の取得及び譲渡に関するお知らせ(野村不動産マスターファンド投資法人http://www.nre-mf.co.jp/file/news-91894819e7d758b5d44ca7a8b82feb2b8aafb5cb.pdf

27日 国内不動産の取得に関するお知らせ【Gビル神宮前07】(日本リテールファンド投資法人http://www.jrf-reit.com/upd3/irpr_news/pdf/xjs16359CB4B94C60C13.pdf

28日 国内不動産信託受益権緒譲渡及び取得に関するおしらせ(スターツプロシード投資法人https://www.sp-inv.co.jp/file/news-549fd2a98e50f928040aa8b60f00427a4f68e43d.pdf

28日 平成29 年10 月期の運用状況及び分配金の予想の修正に関するお知らせ(スターツプロシード投資法人https://www.sp-inv.co.jp/file/news-042155a455d0ae90d91d3e37fc8a75c1fa0356f3.pdf

29日 資産の譲渡に関するお知らせ〈NU 関内ビル〉(プレミア投資法人http://www.pic-reit.co.jp/file/news-b248b37f8ae1e08730eeefa14232c75e8217afc2.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧です。

なし

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する日米の主なスケジュールは、4日(水)米9月ADP雇用統計、6日(金)米9月雇用統計が予定されています。

来週の決算発表

なし

今週は、20日にFOMC(米連邦公開市場委員会)に年内の追加利上げの見通しが維持され、好調な指標とともに米長期国債利回り上昇するといった傾向がみられています。

来週が、米国の雇用統計ウィークとなりますが、この結果が引き続き好調を維持しているとされれば、さらに米長期国債利回りが上昇し、日本国債市場にも波及することもあり得ます。

ただし、最近のJリート市場では、日本国債の利回りが低下しても、東証リート指数が反応しないという相関性が薄れている傾向もみられていますので、以下のような報道が事実であれば、そちらの方が注目されるところでしょう。

REITに損切りリスク 地銀の売り、下押し懸念に(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASGD29H20_Z20C17A9EN2000/

 不動産投資信託(REIT)相場がじりじりと下値を切り下げている。足元の東証REIT指数は1650前後と7月中旬に付けた年初来安値(1620)に接近し始めている。毎月分配型などの投資信託の売りが続いているためだ。ここに来てさらに下押し懸念が高まっている。アベノミクス相場の高値で買った地銀の損切りリスクだ。(290929 日本経済新聞

一方では、悪材料もあく抜けすれば、展開が変わるとも評されておりますので、いつ抜けるのかといったことも気になるところですね。売るのであれば、9月の中間決算前なのか、それとも決算後なのでしょうか。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。