Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週(26~30日)のJリート(REIT)、昨年2月以来の1700台割れ。長期金利が上昇。

今週29年6月26日から6月30日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1694.36となりました。前週末終値が1724.71でしたから、30ポイント程度の大幅下落となりました。終値ベースで1700台を割るのは、28年2月12日に記録した1690.96以来のことです。

今週の最安値は、週末の場中の1690.06、最高値は、週初場中の1726.00でした。2週連続で週初から週末までほぼ一貫して下げ続ける相場となりました。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 6月27日(火)不動研住宅価格指数

6月27日(火)首都圏住宅価格指数が4カ月連続でMoMプラス、不動研(日本不動産研究所) http://www.reinet.or.jp/wp-content/uploads/2017/06/43f579b58c8ad6d97ab648e8b88162662.pdf

2017年4月の住宅価格指数は、首都圏総合が前年同月比(YoY)+3.72%、前月比(MoM)+0.17%の90.43だった。4カ月連続のMoMプラスだが、プラス幅は前月より縮小している。(290627 日経不動産マーケと)

s32_f_event_33_1nbg 長期金利 〔マーケットアイ〕金利国債先物は大幅続落、長期金利0.085%と3月15日以来の高水準(ロイター) https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL3N1JR2EH

現物債も金利に強い上昇圧力がかかった。10年債利回りは3月15日以来となる0.085%、30年債利回りは4月6日以来となる0.855%、20年債利回りは5月12日以来となる0.600%にそれぞれ急上昇する場面があった。国債先物が軟化するなか、来週の10年債、30年債入札に向けた調整がみられた。中期ゾーンもさえない。10年最長期国債利回り長期金利)は前営業日比3bp上昇の0.085%。(290630 ロイター)

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 東証リート指数が大幅下落となり、予想平均利回りが上昇していますが、一方で長期金利がリートよりも足が速く大幅上昇しましたので、両者のスプレッドは大きく縮小しましたしました。

2017年6月24日時点 リート予想分配金利回り  3.90%→3.93%→4.00% 国債10年物最長期利回り  0.055%→0.055%→0.085% スプレッド        3.845%→3.848%→3.815% 米国債10年             2.144%→2.304% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1704.78(0.1%)→1693.48(△0.6%)→1656.97(△2.1%) 商業物流 2202.73(0.7%)→2178.32(△1.0%)→2143.27(△1.6%) 住宅   2487.11(△0.4%)→2468.21(△0.7%)→2446.49(△0.8%) 全体   1739.42(0.2%)→1724.71(△0.8%)→1694.36(△1.7%) 不動産株 1450.12(2.4%)→1425.73(△1.7%)→1432.79(0.4%) 日経平均 19943.26(△0.3%)→20132.67(0.9%)→20033.43(△0.4%)

東証リート指数は、大幅下落となりました。一方で、日経平均も調整程度の下落となっていますが、不動産株は先週大きめの下落もあってか上昇しています。

種別指数では、オフィス系リートが全体指数の下落幅を超える大幅下落となっています。28年1月以来の水準です。一方で、住宅系リートは通常の下落幅に留まり、指数的にも昨年11月の水準を保っています。 chart290430

l_e_new_340 今週の主なリリース

27日 資産の取得に関するお知らせ(ヒューリックリート投資法人http://www.hulic-reit.co.jp/file/news-47e020fdaf8bf035df9d41ea518ac5164f0c3cd9.pdf

27日 資産の取得に関するお知らせ(KDXレジデンス西新)(ケネディクス・レジデンシャル投資法人http://www.kdr-reit.com/news/20170627_%E8%B3%87%E7%94%A3%E3%81%AE%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%EF%BC%88KDX%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%A5%BF%E6%96%B0%EF%BC%89.pdf

27日 資産の譲渡に関するお知らせ(野村不動産マスターファンド投資法人http://www.nre-mf.co.jp/file/news-18b63e33961b4b729c2b14104157518e2088b3f6.pdf

28日 資産の取得に関するお知らせ(竹山ホワイトビル)(ケネディクス・オフィス投資法人http://www.kdo-reit.com/file/news-cff747d2db27bf97a82498f2d12dbc760d8f0e82.pdf

29日 国内不動産の取得に関するお知らせ(ドーミー上杉)(日本アコモデーションファンド投資法人http://www.naf-r.jp/file/ir_news-d5704206261c9dea658c9353cd623f4504383f45.pdf

今週の決算発表

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する主なスケジュールは、7日に6月米雇用統計を控えています。

今週は、東証リート指数が年初来安値を更新し、28年2月以来の水準となってきました。最近ジリ下がりを続けていたところ、週末長期金利が日中上がり続けたことも下落の要因だったのではないでしょうか。また、米国長期金利も1か月ぶりの水準にまで上昇となっています。

ですが、種別指数ごとの下落幅も異なっておりますし、週末の売られ方は、割と主要銘柄と言われるところが下落幅が大きいように思います。リートの場合は、投資法人の運用資産の成績が悪くなっているのでなければ、直近で急に利回りが下がるということでもなく、利回りという分かりやすい水準をもとに、下げ止まりの頃合いを見ていくこともできます。こうしたところを考慮した買いポイントを探るのも一法ではないでしょうか。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。