Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週(31~4日)のJリート(REIT)、米雇用統計前の様子見モード。そして、市場予想を上回る結果とリートへの影響。

今週29年7月31日から8月4日にかけてのリート市場の相場を振り返っていきたいと思います。

今週のJリートreit

東証リート指数の週末終値1702.04となりました。前週末終値が1702.27でしたから、ほぼ変わらずとなりました。週半ばの水曜日以外は、終値ベースで1700ポイントをキープしています。

今週の最安値は、木曜場中の1689.80、最高値は、火曜場中の1713.24でした。今週は、週末に米雇用統計を控え、国債市場も比較的様子見色が漂っていると言われていましたので、金利からの影響を受けることが少なかったと思います。

そのような中、2週続伸で1700台を回復した反動による反落基調もありかと思いましたが、結果1700キープのまま週末を迎えています。

s512_f_business_28_0 今週の主なニュース 今週は、以下のとおり、日米不動産関連の指標がでています。 2日(水)米7月ADP雇用統計、4日(金)米7月雇用統計

2日(水)7月の米ADP民間雇用17.8万人増、予想下回る(ロイター) https://jp.reuters.com/article/jul-us-adp-job-idJPKBN1AI1PC

企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した7月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は17万8000人増と、伸びは市場予想の18万5000人を下回った。予想レンジは15万1000─22万5000人増だった。6月分は当初発表の15万8000人増から19万1000人増に上方修正された。(290802 ロイター)

4日(金)米雇用20.9万人増 7月、市場予測上回る(日経新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC04H1T_U7A800C1000000/

労働省が4日発表した7月の雇用統計(速報値、季節調整済み)は、景気動向を敏感に映す非農業部門の雇用者数が前月比20万9千人増えた。増加幅は市場予測(18万人程度)を上回り、失業率も4.3%に改善した。米連邦準備理事会(FRB)は量的緩和で買い入れた保有資産の圧縮を検討するが、9月の次回会合で正式決定する流れが強まってきた。(290804 日経新聞

s32_f_event_33_1nbg 長期金利 〔マーケットアイ〕国債先物が続伸で引け、長期金利は横ばいの0.065%(ロイター) https://jp.reuters.com/article/tokyo-dbt-idJPL4N1KQ2C3

今夜に7月米雇用統計を控えて様子見ムードが広がる中、日銀が中期・長期を対象に実施した日銀の買い入れのうち、超長期が弱めの結果だったことから、調整売 りに押される場面もあったが、下値は限られた。現物市場は閑散。8日に30年債入札を控える超長期ゾーンは利回りが上昇。10年最長期国債利回り長期金利)は同横ばいの0.065%。(290804 ロイター)

次に、Jリートと10年国債との利回り差の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。 東証リート指数が横ばい推移となり、予想平均利回りもほぼ変わらずでしたが、国債長期利回りが低下し、両者のスプレッドは拡大しています。

2017年8月4日時点 リート予想分配金利回り  4.08%→4.00%→4.01% 国債10年物最長期利回り  0.070%→0.070%→0.065% スプレッド        4.010%→3.930%→3.945% 米国債10年        2.23%→2.29%→2.22% ※リート予想分配金利回りは、japan-reitより 日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス s32_f_business_22_0nbg 指数の推移 以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1648.17(3.0%)→1686.22(2.3%)→1676.04(△0.5%) 商業物流 2107.08(2.9%)→2136.32(1.3%)→2137.84(0%) 住宅   2374.95(4.2%)→2406.86(1.3%)→2448.30(1.7%) 全体   1671.86(3.1%)→1702.27(1.8%)→1702.04(0%) 不動産株 1394.40(△0.9%)→1399.74(0.3%)→1391.47(△0.5%) 日経平均 20099.75(0%)→19959.84(△0.6%)→19952.33(0%)

東証リート指数及び日経平均は、週ベースでは、ともにほぼ変わらずとなりました。

種別指数では、先週大きめに上昇していましたオフィス系リートが反落となったほか、住宅系リートのみ大幅上昇となっています。 chart21

l_e_new_340 今週の主なリリース

31日 平成29年8月期及び平成30年2月期の運用状況及び分配金の予想の修正に関するお知らせ(さくら総合リート投資法人http://sakurasogoreit.com/file/news-43311d824ad7678560f51707a9e8a941b6d6932c.pdf

31日 国内不動産信託受益権の取得及び譲渡に関するお知らせ(さくら総合リート投資法人http://sakurasogoreit.com/file/news-7c99ee8c02e1b3486ef44eb8c9988227b435a539.pdf

31日 資産の取得に関するお知らせ<スーパービバホーム座間店・スーパー三和 座間東原店(底地)>(フロンティア不動産投資法人http://www.frontier-reit.co.jp/site/file/tmp-94Z8x.pdf

1日 平成30年1月期の運用状況の予想の修正に関するお知らせ(三井不動産ロジスティクスパーク投資法人http://www.mflp-r.co.jp/file/news-92cadddf9916ac05a84a71a8d6e9179d83414300.pdf

1日 資産の取得に関するお知らせ(三井不動産ロジスティクスパーク投資法人http://www.mflp-r.co.jp/file/news-375c3dcd2a154f7a4005b2860c462e13ac1f9298.pdf

1日 平成29年6月期及び平成29年12月期の運用状況及び分配金の予想の修正に関するお知らせ(マリモ地方創生リート投資法人http://www.marimo-reit.co.jp/file/news-b0f364f33b270e02dbda8c42b6b0f96edfd97744.pdf

1日 国内不動産信託受益権の取得に関するお知らせ(ジャパンリアルエステイト投資法人http://www.j-re.co.jp/file/news-c96fd8e4b8d087515b71efd5557d2595313980b1.pdf

4日 賃料減額確認請求訴訟における控訴に関するお知らせ(アーバイン広島エグゼクティブ)(大和ハウスリート投資法人http://www.daiwahouse-reit.co.jp/file/ir_news-048a43ae894ab40b29303c6ed2ecad9c096b5601.pdf

今週の決算発表

以下は、今週決算発表のありました投資法人の一覧と前回決算の当ブログ記事リンクです。

なし

s512_f_business_28_0 来週の主なスケジュール

来週のリートに関する主なスケジュールは、10日(木)三鬼商事オフィス統計が予定されています。

来週の決算発表

特にありません。

先週、「現在でも、日本国債0.070%ということですが、目が慣れたということもありますし、東証リート指数も2週連続で大幅続伸していますので、そろそろ様子見モードに入るところでしょう。」と結びましたが、さらには米雇用統計を控えた様子見もあり、週ベースでほぼ変わらずといった結果になりました。

そして、その注目の米雇用統計ですが、「非農業部門の雇用者数が前月比20万9千人増えた。」ということで、市場予想を上回りました。日本経済新聞の速報では、「米連邦準備理事会(FRB)は量的緩和で買い入れた保有資産の圧縮を検討するが、9月の次回会合で正式決定する流れが強まってきた。」をされています。

一部事前情報では、雇用統計が悪化するのではないかとの観測もありましたので、多少のサプライズとして受け止められる可能性もあり、こうした流れを受けて、自然に考えると、国債市場が弱含み、長期利回りに上昇圧力ということになるわけですが、いずれにしましても、来週の国債市場には注目したいところです。

仮に、米国債の長期利回りが上昇方向となれば、日本国債市場にも影響が少なからずあり、東証リート指数への下押し圧力という展開もあり得るわけですから、来週は、その点を留意しつつということになりそうです。

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。