Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

海外リート(REIT)市場、世界的な債券安によりリート安。海外リートは為替でセーフ(29.6.30)。

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年7月4日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -1.4% 米国 -1.2%(+1.0%) カナダ -1.4%(+3.4%) 欧州 -3.3%(+3.1%) 英国 -1.7%(+3.4%) 豪州 -3.2%(+2.6%) シンガポール +0.5%(+1.8%) 香港 -1.1%(+0.9%) ※暴落率は、先々週末と6月30日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

日本では、Jリートが1700ポイントを割り込み、下値を探る展開となっておりますが、実は、リートが弱い展開となっているのは、世界的なことです。このあたりのことを眺めていれば、最近のJリートの下落イコール投資信託の売りといった見方だけではない景色が見えます。

これは、ECBのドラギ総裁とにBOE(英中央銀行)のカーニー総裁がそろって金融引き締めに転換するのではとの思惑から各国債権の金利上昇への警戒感が広がったためです。

金利上昇となれば、リートがとりあえず売られるといった流れになります。欧州債の売りは、米国債にも波及し、10年債利回りが上昇していますので、米国リートも続落基調です。

NY債券、反落 10年債利回り2.36%、欧州債の売り波及(日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_X00C17A7000000/

6日のニューヨーク債券相場は反落した。長期金利の指標である表面利率2.375%の10年物国債利回りは前日比0.04%高い(価格は安い)2.36%と、この日の最低水準で終えた。欧州中央銀行(ECB)が近く金融緩和策の「出口」に向かうとの観測から欧州の債券相場が大きく下げ、米国債にも売りが優勢だった。だが、米株安などを受けた買い戻しも入り相場を支えた。(290707 日本経済新聞

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における6月23日から6月30日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,241→4,231 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 3,099→3,098 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,611→2,622

リートが下落しているため、基準価格もダダ下がりと思いきや円安が進んでいたため、むしろ上昇しているファンドも多くあります。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,301→16,264

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,922→8,072 DIAM オーストラリアリートオープン 9,708→9,878

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,046→8,932

豪州リートの出入りの激しさを受けて、DIAM オーストラリアリートオープンの基準価格も大きめに動いていますね。

海外リート型の投資信託からの資金流出が8カ月連続となったようです。

投信市場、資金流入が減速 金融庁の新原則見極めも (日本経済新聞https://style.nikkei.com/article/DGXLASFL19HPZ_Z10C17A5000001?channel=DF280120

6月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー

6月末REITファンド        純資産残高(兆円  前月比(%)      資金純流出額(億円))11.6  -1.3   -1052.41

米国債の利回りが安定していることで、上昇基調を保っていた米国リートでしたが、米国債が売られてきましたので、以下の記事と逆の回転が起きているというのが現在です。

ドル高にならないのは長期金利が原因!利上げでも米国債が買われる理由は?(ダイアモンドzai) http://zai.diamond.jp/articles/-/225522

米ドル高が進まないのはなぜ?(中略)その1番の理由は米国の長期金利です。本日、6月22日(木)現在、米国の10年物国債の利回りは2.15%程度で推移しています。(中略)現在は年初来の最低水準にまで低下してきています。(290622 ダイアモンドzai)