本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託を保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。
また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。
海外リート市場
リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年6月13日
以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。
リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -1.4% 米国 +0.3%(-0.1%) カナダ -0.2%(+0.1%%) 欧州 -1.0%(-0.9%%) 英国 -0.2%(-1.2%) 豪州 -2.9%(+1.1%) シンガポール -0.1%(-0.3%) 香港 +1.8%(-0.2%) ※暴落率は、先々週末と6月9日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示
米国リートは、引き続き上昇しています。一方で、ドル円は、FOMC待ちで110円付近で小動きです。為替ヘッジなしの海外リートは、米国リートの組入れが大きいので、リート自体の値動きにとともに、為替も気にしなければなりませんね。
そのほか、続伸の香港リート以外は、下落基調となっています。豪州リートは、ここ最近上げてきていましたので、大き目に反落しています。
NY債券、長期債横ばい 10年債利回り2.21%、FOMCの結果公表控え(日本経済新聞) http://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_U7A610C1000000/
13日のニューヨーク債券市場では長期債相場は横ばいだった。長期金利の指標である表面利率2.375%の10年物国債利回りは前日と同水準の2.21%で終えた。14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控え、持ち高を積極的に一方向に傾ける動きは乏しく長期債相場は方向感に欠いた。(290614 日本経済新聞)
海外リート型投資信託
次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における6月2日から6月9日かけての基準価格の推移です。
フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,238→4,208 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 3,099→3,012 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,628→2,560
新光 US-REIT オープンとラサール・グローバルREITファンドが大幅に基準価格を落としていますが、5日に分配金の支払があった影響が大きいですね。
以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。
【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,018→15,901
【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 8,022→7,981 DIAM オーストラリアリートオープン 9,800→9,665
【ETF】 iシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 8,930→8,804
海外リート型の投資信託からの資金流出が6カ月連続となったようです。投資信託市場全体への資金流入も減速し、こちらは10カ月連続となったということですから、海外リート型だけの問題ではなさそうです。
投信市場、資金流入が減速 金融庁の新原則見極めも (日本経済新聞) https://style.nikkei.com/article/DGXLASFL19HPZ_Z10C17A5000001?channel=DF280120
5月末REITファンド 純資産残高(億円) 前月比(%) 資金純流出額(億円 ) 117510.95 -2.1 -166.54
最後に、直近で気になるニュースです。この利上げが米国リートとドル円に与える影響は注視しましょう。