Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

海外リート(REIT)市場、長期国債利回りの低位安定により上げ。足元では、為替リスクも。(29.9.5)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年9月5日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -0.1% 米国 +0.7%(+0.8%) カナダ +0.6%(+1.5%) 欧州 +0.2%(+0.3%) 英国 +1.3%(+1.3%) 豪州 +1.1%(+1.3%) シンガポール +1.3%(+0.8%) 香港 +1.6%(+0.8%) ※暴落率は、先々週末と9月1日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

米国リート市場は上昇しています。ここ最近、米国の長期金利が低位で安定しています。このため、米国リート市場は底堅い動きとなっています。また、足元でも、金融緩和の縮小観測が出ていた欧州でしたが、欧州中央銀行(ECB)理事会が金融政策の現状維持を決めたことから、ドイツなど欧州国債利回りが低下し、これが米国債にも波及しました。

また、為替という面でも、ドル円110円台に復帰していますが、足元では、北朝鮮リスクや上記米国債利回りの低下という要因から、107台にまで下落しております。このため、リート上昇+円安という追い風にいったん乗った海外リートファンドでしたが、足元では、反落となっています。

NY債券、長期債反発 10年債利回り2.04%、一時10カ月ぶり低さ(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_Y7A900C1000000/

7日のニューヨーク債券市場で長期債相場は反発した。長期金利の指標となる表面利率2.250%の10年物国債利回りは、前日比0.06%低い(価格は高い)2.04%で取引を終えた。一時2.03%と2016年11月9日以来10カ月ぶりの低水準を付けた。欧州中央銀行(ECB)理事会後にドイツなど欧州国債利回りが低下し、米国債にも買いが波及した。(290908 日本経済新聞

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海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における8月25日から9月1日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,050→4,088 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 2,942→2,977 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,493→2,513

米国リートの上昇とともに、各ファンドとも上昇しています。為替でのプラスも加算されています。このように、海外リートの為替ヘッジなしファンドの場合は、リートの上昇と円安が重なると、ある程度上昇します。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,094→16,248

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,770→8,020 DIAM オーストラリアリートオープン 9,618→9,669

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 8,867→8,954

シンガポールリート、香港リートともに上昇しており、アジア好利回りリート・ファンドの基準価格も大幅上昇となっていますね。

以下は、定例情報です。リートファンドからは、引き続き、資金流出が続いているようです。

8月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー(ロイター)

8月末REITファンド 純資産残高 11.14兆円 前月比(%)  -2.6 資金純流出入額 -649.63億円