Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

海外リート(REIT)市場、Jリートと入れ替わるように、各ファンドの基準価格が下落へ(29.11.24)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年11月28日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 +2.0% 米国 +0.3%(-0.5%) カナダ +0.4%(-0.1%) 欧州 +0.0%(+0.7%) 英国 -0.8%(+0.4%) 豪州 +0.9%(+0.2%) シンガポール +0.1%(+0.3%) 香港 +2.3%(-0.7%) ※暴落率は、先々週末と11月24日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

米国リート市場は、先週の下落を取り戻す反転上昇となっています。しばらく世界のリート市場の中で、一人負けであったJリートが2%の上昇をみせています。また、香港リートも2%を上回る上げ幅となりました。

米国リート各法人の状況も米国債の推移も比較的落ち着いておりますので、米国リートや欧州リートも先週に引き続き動きは小さめです。

NY債券、長期債は横ばい 10年債利回り2.32%、入札低調と税制改革の進展は重荷(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_Z21C17A1000000/

28日のニューヨーク債券市場で長期債相場は横ばい。長期金利の指標となる表面利率2.250%の10年物国債利回りは、前日と同じ2.32%で取引を終えた。最近の米国債の入札低調に加え、米税制改革が実現に向けて前進したとの見方から、債券は一時売りが優勢になった。半面、北朝鮮のミサイル発射を受け、地政学リスクの高まりを意識した買いが相場を支えた。(291129 日本経済新聞

日々の生活にhappyをプラスする|ハピタス

海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における11月17日から11月24日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,078→4,009 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 2,977→2,927 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,504→2,471

米国リートは上昇しておりますが、為替面でのマイナスもあり、基準価格は下落となっています。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,928→16,640

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,864→7,832 DIAM オーストラリアリートオープン 9,764→9,615

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,277→9,197

こちらも各ファンドともに基準価格が下落となっています。長らく上昇基調にありましたが、Jリートの反転とともに、入れ替わるように、下落に転じていますね。

以下は、定例情報です。リートファンドからは、引き続き、資金流出が続いているようです。

10月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー(ロイター)

10月末REITファンド 純資産残高 10.6兆円 前月比(%) -3.0 資金純流出入額 -1368.78億円

最後に、先日の日本経済新聞にも掲載され、にわかに話題となっている分配金の下げニュースです。

「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」の分配金について(フィデリティ投信株式会社) https://www.fidelity.co.jp/static/WhatsNew/pdf/20171116.pdf

さて、当ファンドは、第167期(2017年11月15日)の決算を迎え、分配金をこれまでの70円から35円引き 下げ、35円(1万口当たり/税込)に変更することと致しました。 当ファンドの総合収益(トータル・リターン)は中長期的に堅調に推移しております。しかし、安定した収 益分配を継続するとともに、中長期的な基準価額の上昇を目指すために、この度分配金を引き下げる ことと致しました。(291115 フィデリティ投信株式会社)

毎月の分配金を期待している人にとっては、ネガティブですが、一方で、分配金を支払うときの基準価格の低下が緩やかになるわけですから、実は、分配金にかかる税金支払いも減るということになり、マイナスばかりではありませんね。