Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

海外リート(REIT)市場、遅れて大幅回復のJリートと足元の不安?(29.7.21)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年7月25日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 +3.2% 米国 +0.8%(-1.2%) カナダ -0.0%(-0.4%) 欧州 -0.2%(+0.4%) 英国 +1.7%(-2.0%) 豪州 +0.9%(-0.2%) シンガポール +1.8%(-0.6%) 香港 +1.3%(-0.9%) ※暴落率は、先々週末と7月21日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

各国市場のリートは、ボラリティ小さめの傾向となりましたが、1600台前半までの落ち込みから、先週大幅反発となった日本が最も大きな動きとなっています。

米国債に資金が戻ってきたということで、今週、日本国債も10年長期国債利回りが久々の0.065%という水準にまで下がっていますから、追い風材料ですね。

シンガポールと香港も1%超の上昇でした。

ただ、足元の米国国債市場では、再び10年債利回りが上昇してきておりまして、本日の10年長期国債利回りは、0.01%高い0.075%に上昇しています。

NY債券、続落 10年債利回り2.33%、景気指標の改善や株高で売り(日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_W7A720C1000000/

18日のニューヨーク債券市場では長期債相場が3日続伸した。長期金利の指標である表面利率2.375%の10年物国債利回りは、前日比0.05%低い(価格は高い)2.26%で取引を終えた。医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の成立の見通しが立たなくなり、税制改革やインフラ投資など景気刺激策の協議が遅れる可能性が意識された。(290719 日本経済新聞

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海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における7月14日から7月21日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,242→4,192 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 3,050→3,052 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,571→2,595

米国リート市場の動きが小さかったので、各ファンドともマチマチですが、対ドルで円高となりましたので、フィデリティの下落はそのあたりでしょうか。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,301→16,382

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,864→7,998 DIAM オーストラリアリートオープン 9,549→9,749

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,067→9,007

シンガポールリートと香港リートの指数がともに好調となりましたので、アジア好利回りリート・ファンドの基準価格が大きく伸びていますね。

以下は、日経新聞の夕刊記事です。

毎月分配型の健全度 海外REIT型、低く(日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXKZO1903989020072017ENK001/

 上場投資信託ETF)を除く追加型株式投信には、値下がりしても元本から分配金を出せる仕組みがある。分配金が運用で得たもうけとは限らないわけだ。毎月分配型の投信への資金流入が細ってきたのは、元本を取り崩してまで分配する仕組みが投資家に敬遠され始めた可能性がある。(290717 日本経済新聞

海外リート型のこうした記事が絶えませんが、投資収益性上問題があるとすれば、毎月分配するという仕組みにあるのであって、海外リート自体とセットで考えてしまうと、投資先を一つ失くすことになろうかと思います。

当ブログでは、特段海外リートを勧めているわけではありませんが、一つでも海外の投資アセットを持っておくと、視野が広がるというところでもありますし、思わぬ高配当案件が転がっていることもあります。