本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託を保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。
また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。
海外リート市場
リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年7月11日
以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。
リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -1.9% 米国 -1.3%(+1.4%) カナダ -1.1%(+2.0%) 欧州 -0.9%(+1.2%) 英国 -0.4%(+0.3%) 豪州 -0.7%(+0.2%) シンガポール -0.2%(+0.9%) 香港 -0.5%(+1.0%) ※暴落率は、先々週末と7月7日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示
日本では、Jリートが1650ポイントを割り込み、引き続き調整局面となっておりますが、米国など他国の各市場も調整局面が継続しています。米国リートも1%を超えて下落しており、債権が売られて長期金利が上昇中です。
現在Jリートは、下値を探る展開となっていますが、日本の状況だけではなく、このあたりの世界的な動きも横目に見ながら、対応をしていくことが良いと思います。
金利上昇となれば、リートがとりあえず売られるといった流れになりますし、現にそうなっております。米国10年債利回りが上昇してきていますので、米国リートも続落基調ですが、足元では、国債相場はいったん買戻し優勢とのことであり、このあたり今後の動きに注目です。
現に足元では、以下のとおり、米長期国債利回りが低下しておりますが、同日の米国リートは大幅上昇し、本日7/13のJリートも反発となっていましたね。日本の10年国債利回りも本日は、0.085→0.080%となっています。
NY債券、続伸 10年債利回り2.31% 米利上げ「緩やか」との見方強まる(日本経済新聞) http://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_X00C17A7000000/
12日のニューヨーク債券市場で長期債相場は3日続伸した。長期金利の指標である表面利率2.375%の10年物国債利回りは、前日比0.05%低い(価格は高い)2.31%で終えた。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急がないとの見方が広がり、幅広い年限の米国債に買いが入った。(290713 日本経済新聞)
海外リート型投資信託
次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における6月30日から7月7日かけての基準価格の推移です。
フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,231→4,204 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 3,098→3,016 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,622→2,550
リートが下落していますが、円安が進んでいるため、基準価格への影響は限定的と思われますが、分配金の支払を行った一部ファンドの下落幅は大きくなっています。
以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。
【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,264→16,149
【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 8,072→7,968 DIAM オーストラリアリートオープン 9,878→9,540
【ETF】 iシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 8,932→8,922
海外リート型の投資信託からの資金流出が8カ月連続となったようです。
投信市場、資金流入が減速 金融庁の新原則見極めも (日本経済新聞) https://style.nikkei.com/article/DGXLASFL19HPZ_Z10C17A5000001?channel=DF280120
6月末REITファンド 純資産残高(兆円 前月比(%) 資金純流出額(億円))11.6 -1.3 -1052.41