Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

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海外リート(REIT)市場、引き続き米国リート市場が反落も足元反転。米国でも増える自己投資口買い(29.10.31)

本日は、DIAMが提供している各国リートS&P指数をもとにしたレポートをご紹介します。海外リートの投資信託保有されている方は、毎週このレポートを参照することで、海外市場の流れを把握しておくべきではと思います。

また、Jリートの投資家の方も世界のリート市場におけるJリートの位置も確認いただけましたらと思います。

海外リート市場

lgi01a201309241900リート・ウィークリーレポート(DIAM)2017年10月31日

以下は、リート指数暴落率とカッコ内で、為替暴落率を示しています。この2つは、海外リートの投資信託の状況を左右する重要な値です。例えば、指数が上昇しても、為替が円高進行ですと、基準価格がマイナスになることがあります(為替ヘッジ無の場合)。

リート指数暴落率(対円為替暴落率) 日本 -0.6% 米国 -1.5%(+0.1%) カナダ +0.2%(-1.3%) 欧州 +1.2%(-1.3%) 英国 -2.5%(-0.3%) 豪州 +0.3%(-1.7%) シンガポール +0.7%(-0.1%) 香港 -0.0%(+0.2%) ※暴落率は、先々週末と10月27日時点の値を基に算出し小数点第2位を四捨五入して表示

米国リート市場は、反転下落となっています。税制改革の審議が加速するとの観測により、減税が実現すれば、国債増発につながるとの見方から米国債が売られ、長期国債利回りが上昇しており、米国リートの下落要因となっていました。

ですが、足元では、こうした長期国債の下落も落ち着き、もともとの位置にまで戻ってきております。このことから、目下、米国リートも反転上昇をしているところです。

NY債券、長期債続伸 10年債利回り2.34% 英金利低下で買い波及(日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXLASH7IAA06_R21C17A0000000/

2日のニューヨーク債券市場で長期債相場は続伸した。長期金利の指標である表面利率2.250%の10年物国債利回りは、前日比0.03%低い(価格は高い)2.34%で取引を終えた。朝方に英国の10年物国債が買われ、米10年債にも買いが波及した。米連邦準備理事会(FRB)次期議長にパウエルFRB理事が指名され、金融政策の正常化が緩やかに進むとの見方も相場を支えた。(291103 日本経済新聞

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海外リート型投資信託

次に、純資産トップ3の海外リート型投資信託における10月20日から10月27日かけての基準価格の推移です。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 4,059→4,020 新光 US-REIT オープン(愛称:ゼウス) 2,957→2,937 ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 2,503→2,477

米国リート市場により各ファンドともに引き続き値を落としています。足元では、戻してきているところです。

以下は、そのほかの気になる分野別の海外リートファンドの値動きです。

【非毎月分配型】 フィデリティ・USリート(資産成長)D(H無) 16,704→16,542

【地域限定】 アジア好利回りリート・ファンド 7,857→7,962 DIAM オーストラリアリートオープン 9,787→9,690

ETFiシェアーズ 米国リート・不動産株ETF 9,116→9,088

米国リート関連は、下落していますし、為替が向かい風となった豪州リートも値を下げています。シンガポールリートが上昇となったアジアは上昇しています

以下は、定例情報です。リートファンドからは、引き続き、資金流出が続いているようです。

9月BRICs株・定期分配型・REITファンド=リッパー(ロイター)

9月末REITファンド 純資産残高 10.93兆円 前月比(%) -1.9 資金純流出入額 -1379.35億円

最近、Jリートでは、自己投資口買いのリリースがたて続きましたが、米国リートでも増えているようです。

自社株買いが増加する米国リート市場(米国)《アセットマネジメントone》

 米国リート市場では投資口の取得および消却、すなわち一般企業でいえば自社株買いの動きも目立ってきました。自社株買いは、余剰資金で株式を買い入れることにより、一株あたりの利益を押し上げることなどを主な目的として行われますが、リートの場合は「税優遇を与える代わりに内部留保は認めない」のが原則であるため、投資口の取得・消却を行っても実施規模としては大きなものにはなりにくく、分配金の押上げ効果も限定的であることがほとんどです。(291031 アセットマネジメントone)