Jreit(不動産投資信託)情報weekly~リート話はてな支局

Jreit(不動産投資信託)の情報をほぼweeklyで提供。

今週のJリート(REIT)、70ポイントを超える大幅下落。来週も長期金利と海外を見ながら。

週末の東証リート指数は、週末ながら若干の反発で1900台にのせて引けると思われましたが、引け際の10ポイントを超える急落により前日比-4.65。

全体としては、上昇銘柄25、下落銘柄23、変わらず1となりました。

個別銘柄では、積水ハウス・リート投資法人(3309)+3.77%となるなど、上昇銘柄数が半数を上回りましたが、日本ビルファンド投資法人(8951)などの大きいどころが下落となっておりましたので、全体指数的にはマイナスに沈んでおります。

国債先物は続伸で引け、長期金利0.280%に低下(ロイター) http://jp.reuters.com/article/treasuryNews/idJPL4N0V93MS20150130

現物市場は午後に入ると全般に底堅く推移。月内最終売買日で年限長期化に伴う買いがカレントを中心に観測された。10年最長期国債利回り長期金利)は同0.5bp低い0.280%に低下した。(2015.01.30 ロイターニュース)

※日々のリート指数などはサイドバーのDay Reit(ツイッター)をご覧下さい。→

※週や月間ベースなど指標は、上段メニュー「主要指数&指標」をご覧ください。


さて、東証リート指数の今週末終値は、1886.51となりました。先週末終値が1962.64でしたから、70ポイント超の大幅続落となりました。先週の2倍の角度で下落しました。

今週の最安値は、週末終値である1886.51、最高値は、週初場中につけた1955.50でした。つい最近まできれいに上昇していたのとは真逆のきれいな5営業日続落での安値引けです。

以下は、先週末から今週末にかけての種別ごとの指数の推移です。左から先々週末終値、先週末終値、今週末終値です。

オフィス 1944.49(3.0%)→1898.49(△2.3%)→1822.05(△4.0%) 商業物流 2551.59(2.2%)→2540.28(△0.4%)→2457.69(△3.2%) 住宅   2777.36(2.0%)→2753.33(△0.8%)→2617.51(△4.9%) 全体   1990.45(2.6%)→1962.64(△1.3%)→1886.51(△3.8%)

不動産株 1541.26(△0.6%)→1546.30(0.3%)→1510.23(△2.3%)

東証リート指数は、先週に引き続き久々の下落幅。特に、上昇局面をけん引してきた住宅系リートの下げは最も厳しいものでした。リートで5%近くも下がるのは珍しいことです。

Jリートと10年国債との利回り差の推移です。10年国債の利回りが上昇しましたが、リート指数の大幅下落に伴って利回りが上昇しましたので、両者のスプレッドは拡大しています。

2015年01月30日時点    先週  今週 リート予想分配金利回り  2.93%→3.05% 国債10年物最長期利回り  0.240%→0.28% スプレッド        2.69%→2.77%

来週のJリートに関する主なスケジュールですが、2月2日(月)米1月ISM製造業景況指数、4日(水)米1月ADP雇用統計(前月比)、1月ISM非製造業景況指数(総合) 、6日(金)米雇用統計です。

さて、今週の東証リート指数は、週を通して下落し続ける展開となりました。年初からずいぶんと急ピッチに上昇し、2000ポイントにタッチするところまでに至ったわけですが、結局月末には、一気に昨年末を下回るところに落ち着つくことになりました。

来週も引き続き長期金利の推移と世界情勢を見ながら、当面の落ち着きどころを探るの相場となりそうです。リート全体の利回りが3%を超えてきましたので、このあたり、どの水準で下げ止まってくるのか、長期金利とのスプレッドを見ていく必要があります。また、足元では、米国リートなどの海外リートなども高値圏でとどまってはいますから、本日夜の相場で大崩れでもしなければ、とりあえず週明けのJリートもそろそろ感が出てくるのではないでしょうか。

最後に、気休め程度ではありますが、とある調査結果が発表されていますので、ご紹介します。

REITへの投資意向を持つ個人投資家が増加、ARES(ケンプラッツ) http://www.ares.or.jp/investigation/pdf/ninchido_06.pdf

2014年12月に個人投資家に対して実施したアンケート調査によれば、REIT不動産投資信託)の認知度は前回調査(2012年実施)比ほぼ横ばいだった。「名称も内容も知っている」という回答の割合が同+1.9ポイントの32.5%、「名称だけ知っている」が同-4.1ポイントの32.5%で、両者を合計した認知者の割合は同-2.2ポイントの67.1%となっている。保有状況については、「現在保有している」は同+1.2ポイントの10.6%とほぼ横ばいだが、現保有者と保有経験者の合計は同+3.2ポイントの16.9%と増加傾向だ。認知者における投資意向も、「新規または追加での投資を具体的に考えている」が同+7.9ポイントの16.6%、「投資(追加投資含む)に興味をもっている」が同+6.1ポイントの28.1%と、いずれも増えている。(2015.01.30 ケンプラッツ)

それでは、リート投資家の皆さま、今週もおつかれさまでした。